製品紹介

技術資料

technical data

工業用抗ウイルス加工剤 「ビオサイド®VP-19E」

ウイルスはカプシドと呼ばれる外殻タンパク質と遺伝子(DNA又はRNA)から構成され、エンベロープと呼ばれる脂質膜の有無によってエンベロープウイルスとノンエンベロープウイルスとに大別されます。ビオサイド®VP-19Eは、一般的に薬剤への耐性が高いと言われるノンエンベロープウイルスに対して抗ウイルス効果を有する製剤です。

特性

  • 有機系化合物で構成された抗ウイルス加工剤
  • 水に可溶であるため、水系への添加が可能

性状

外観 白色~淡黄色粉末
pH(1%水溶液) 5.7~7.7
溶解性 水に可溶

安全性

急性経口毒性 LD50 1,820 mg/kg
皮膚刺激性 区分外

抗ウイルス効果

医療分野と工業製品分野では抗ウイルス(Antivirus)に対する解釈が異なっており、工業製品分野においては「製品上の特定のウイルス数を減少させること」と一般社団法人抗菌製品技術協議会(SIAA)にて定義されています。

抗ウイルス試験方法 「ISO 21702 プラスチック及び非多孔質表面の抗ウイルス活性の測定方法」

ISO 21702は既存のプラスチック製品向け抗菌試験方法「ISO 22196 プラスチック表面の抗菌性の測定」は「JIS Z 2801 抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果」をウイルス向けに改良した試験方法であり、非繊維製品の抗ウイルス効果を評価するための試験方法です。

評価結果

(当社調べ)

試験検体: 水系の塩化ビニル系エマルジョンに本剤を添加し、50mm 四方の塩化ビニル製品に8g/m²となるように塗布し、120℃で1分間、230℃で30秒間加熱したものを試験片とした。
供試ウイルス株: ネコカリシウイルス(ノロウイルスの培養方法が確立していないことから、ノロウイルス代替ウイルスとして使用されています。)
接触時間: 6時間

用途

コーティング剤,塗料,フィルム,壁紙,壁材,床材 etc.